モンゴルの歯医者さん
歯医者さんに行くと、健康管理員さんとナショナルスタッフと呼ばれる、日本語ペラペラのモンゴル人のスタッフさんが来てくれていました。
診察前の質問用紙もナショナルスタッフさんに書いてもらって、診察へ。
日本と同じような歯医者さんで、まずはレントゲンを撮りました。
特に異常は見られないとのことだったので、原因を探るべく、細い針金の様な物で奥歯に刺激を与えられました。
正常な歯だとすぐ痛みがくるみたいで、下の奥歯のどちらかが怪しいという先生の診断。
それでも、上の歯なのか下の歯なのか怪しかったので、
「モンゴルに来る前に歯医者さんで、神経を抜くか抜かないかという話までなっていた歯があって、それが痛んでいると思う!友達が働いているところだから、今から電話して聞いてみます。」
と、藁をも掴む思いで日本にいる友達に電話すると繋がりました。
その友達に事情を説明するとすぐに担当の歯医者さんに連絡をしてくれました。
どうやら、上の奥歯らしい。
下の歯じゃなくて、上の歯なのね。危うく、下の歯を治療するところだった。
電話での内容をモンゴルの歯医者さんに事情を説明し、
さてどうする。
健康管理員さんに「はなえちゃん、どうする?モンゴルで治療する?それとも日本で治療する?」と聞かれました。
日本に帰国...。神経を抜くとなると1ヶ月は日本にいないといけない。ただでさえ活動期間が少ないのに、それは本当に避けたい。と思っていると、
更に「今まで、銀歯が取れたとか、小さい虫歯を治療ってのはあるけど、さすがに神経を抜くことはしたことないよ。JICAとしてはおすすめしない。それに緊急搬送ってことになったら、日本に帰る搬送機で1600万かかる。最悪、菌が心臓までいったら死ぬこともある。」
と、最悪を想定して話をしてくださる健康管理員さん。
どうしよう...。
こういう時は、自分が納得する選択をしよう。
そう思い、私の思いを伝えて再び診察台へ横になりました。
いつもと違う診察室の天井。治療をされながらジワジワ出る変な汗。
治療中は、訓練所で怪我をして泣く泣く退所しなければならなくなった仲間や任地で活動中に怪我をして、一時帰国を余儀なくされた仲間の顔が思い浮かびました。
一生のお願いをここで使いたい。
お願いじゃけぇ治して。